日本初!障がい者目線を取り入れ店舗サービス向上を目指す
「ユニバーサルMSプログラム」提供開始~ ユニバーサルデザインの「ミライロ」と覆面調査最大手の「MS&Consulting」による共同プログラム ~
日本唯一のユニバーサルデザインのコンサルティングファームである株式会社ミライロ(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:垣内 俊哉、以下 ミライロ)と、日本最大のミステリーショッピングリサーチ(覆面調査)を提供する株式会社MS&Consulting(本社:東京都中央区、代表取締役社長:並木 昭憲、以下 MS&C)は、2014年10月より、障がい者モニター(調査員)によるミステリーショッピングリサーチを軸として、総合的な店舗サービスレベルの向上を目指す、ユニバーサルMS(ミステリーショッピングリサーチ)プログラムの提供を開始します。
店舗サービス業態においては、2016年4月に施行が予定されている障害者差別解消法や、高齢化に伴い増加するシニア顧客層、そして2020年の東京オリンピック・パラリンピックなど、障がい者・高齢者顧客への対応の重要性が高まっており、本プログラムはこうしたニーズに応えるものとなります。
サービスWEBサイト
⇒ http://www.mirairo.co.jp/msr/
【ユニバーサルMS(ミステリーショッピングリサーチ)プログラムについて】
(1) プログラムの内容
1. 対象店舗の店長・リーダークラスを対象として、ユニバーサルマナー検定※の講義を実施。障害のある当事者が講師を務め、適切な対応方法の習得を目指す。
2. 学んだ内容を実際の店舗サービスに活用できているかどうか、障がい者がモニターとなってのミステリーショッピングリサーチを実施し、確認。
3. モニターからのレポートを踏まえてフィードバック研修を実施。各店の実態を元に改善策を検討。以降、2と3のサイクルを繰り返すことで、店舗の総合的なサービスレベルの向上を目指す。
※「多様な方々への応対スキルや知識の習得」を目的とする、
一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会(代表理事:垣内俊哉)による検定。
(2) プログラムの特長
1. ハードとソフトの両面から、総合的なサービスレベルの向上を目指す
ハード(建物・設備)のチェックだけではなく、ソフト(サービス)も含めた店舗の総合的な魅力をチェックし、改善・向上を目指します。
コストや店舗施設の問題からハードの改修が困難な店舗でも、店舗スタッフの対応によってフォローする方策を考えるため、制約条件の多い店舗にも取り入れやすいプログラムです。
2. 「顧客の生の声」を活用した実践的なプログラム
ミステリーショッピングリサーチのレポートを通じて、障がい者顧客の生の声を聞くことができるため、現場のスタッフが受け入れやすいという特長があります。
また、自店の状況に即した改善策を考えるため、より実践的な内容のプログラムです。
3. 障がい者だけではなく、多様な顧客に対応できる力が身につく
障がい者が利用しやすい店舗を目指すことで、結果的には高齢者やベビーカーユーザーなど、より多くの顧客にとっても利用しやすい店舗となります。
また、スタッフにおいては障がい者だけではなく、日常生活に不安を感じるさまざまな方の視点に立ち、総合的に対応するためのホスピタリティの習得につながります。
4. 「行ける」店ではなく、「行きたい」店が目標
建物や設備の改修、スタッフの対応力の向上によって、障がい者が不自由なく利用できる店舗を目指すことが第一ですが、「行ける」だけでは意味がありません。
ミライロが様々な業種業態のコンサルティングを通じ蓄積したノウハウを活用して、業態固有の重要項目にも着目した調査設計を行い、それに基づく調査・改善を行うことで「行きたい」店を目指します。障害のある当事者の視点から、本人だけではなく、その家族や知人も「行きたい」と感じる要素を加え、顧客の総合的な満足度の向上、集客に繋げることができます。
【店舗サービス業態における、障がい者対応のニーズ】
店舗サービス業態が障がい者対応を進める理由の一つには、2016年4月に施行が予定されている障害者差別解消法が挙げられます。
しかし、これは消極的な理由であり、多くの事業者が障がい者対応に着目する最大の理由は、顧客の高齢化への対応です。「障がい者にとって使いやすい店舗やサービスは、高齢者を含む他の多くの顧客にとっても使いやすい」というユニバーサルデザイン的な発想から、障がい者のユーザビリティに注目する店舗が増えているのです。
当プログラムは、こうしたニーズに対応するもので、単なる設備のバリアフリー化だけではなく、障がい者顧客への対応向上をきっかけとして、店舗の総合的なサービスレベルの向上を目指しています。
【モニターについて】
臨店調査及びMS&Cの既存システムを使ってのレポート記入を自力で行えることを前提としているため、当面は車いすを利用する障がい者をモニターとして起用します。車いす利用者のニーズは、杖利用者やベビーカー利用者のニーズを含むものです。今後は、調査の方法やレポート提出システムなどのバリエーションを増やすことで、より多様な障害への対応を目指していく方針です。
モニターは、ミライロの持つ障害者団体・コミュニティとのネットワークを通じて募集します。
私たちはこの「ユニバーサルMS(ミステリーショッピングリサーチ)プログラム」を通じて、障がい者の方に、特性を活かした活躍の場、レポート対価としての報酬をご提供するだけではなく、不要不急の外出を控えがちな障がい者が外出を楽しむ機会、契機ともしていただきたいと考えています。
【今後の展開について】
プログラムの価格は、モニターへの謝礼金額も含め120万円程度(ユニバーサルマナー検定の受講後、客単価2,500円前後の飲食店10店舗で2回の調査と研修を実施した場合)となります。
飲食店や小売店といった店舗サービス業態の他、ショッピングセンターやホテル、公共機関等、両社の現在の主要取引業態を中心として、幅広い業態への展開を目指します。
なお、当初は東京・大阪・名古屋エリアでの展開を基本とし、初年度で20社程度の受注を目指します。
【ミライロおよび「ユニバーサルマナー」について】
ミライロは、障害を価値と捉える「バリアバリュー」を理念として、企業・行政・教育機関など幅広いクライアントに、ユニバーサルデザイン領域における専門的なコンサルティング、製品やサービスの開発、コミュニケーション方法やデザインの提案を行っています。
代表取締役社長・垣内 俊哉が代表理事を務める一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会が運営するユニバーサルマナー検定は、障がい者や高齢者へのさりげない配慮が日本におけるマナーとして浸透することを目指しています。
昨年8月の発足以降、有資格者3,500名を突破し、サービス業・レジャー業・建設業・教育機関など様々な業種業態で採用されています。
【MS&Cおよび「ミステリーショッピングリサーチ」について】
MS&Cは、一般消費者モニター(調査員)によるミステリーショッピングリサーチ(覆面調査)を軸として、クライアント企業の皆様に、顧客満足度と従業員満足度の向上のためのソリューションを提供するコンサルティング会社です。
2000年にミステリーショッピングリサーチを開始して以来、外食・小売・サービス業界を中心とした多くのクライアント企業の皆様にサービスをお届けしてまいりました。
登録モニター数40万人、年間調査件数21万6,000件(共に2014年3月末現在)と、日本国内では最大のミステリーショッピングリサーチ組織であり、ご要望に応じたモニターマッチングや長年の調査実績により蓄積された業態ごとのデータは、クライアント企業の皆様に高くご評価いただいています。