町の気取らない自然派ワイン食堂。「ビオテカ」が三軒茶屋・若林にオープン

世田谷線若林駅から徒歩5分の世田谷通り沿いに自然派ワイン食堂「ビオテカ」が4月1日にオープンした。
近隣住民を中心に口コミが広がり人気を集めている。オーナーは株式会社バレル代表の安藤嘉洋さん42歳。
これまで、恵比寿で食前酒とつまみをメインとするイタリアンバール「アペリティーヴォ恵比寿」を5年経営、
恵比寿でも大人気のイタリアンバールの一つだ。3年程前からイタリア、スロヴェニア近隣の自然派ワインの作り手と交流を深め、
自然派ワインの作り手の心に引かれ、商業主義にこだわらないナチュラルなワインを提供したいとの思いで出店準備を進めてきた。
”本店のテーマはワインバーでもなく、レストランやバールでもない、あくまで“食堂”でありたい”
”ボリューム感やお手頃感をコンセプトに、デイリーで気軽に自然派ワインと食事を楽しめる店にしたい”
と語るオーナーの安藤さん。

27坪の店内は奥行きがありカウンター10席とソファー席を含めたダイニングが16席。ウオークインワインセラーも完備し、
珍しいエチケットがずらりと並ぶのがセラーの外から眺めることができ、自由にボトル選ぶことができる。120年以上も経った
アメリカやヨーロッパの納屋で使われていた古材を使用した店内はどこか温かく、落ち着ける雰囲気を作っている。

安藤さんの自然派ワインとの出会いはイタリアのゴリチア周辺の素朴な作り手、スタンコ・ラディコン氏との出会いから始まった。
ランニングシャツを来たおじさんは素朴な農民そのもので、昔ながらの作り方をそのまま今も続けている作り手の一人。
葡萄を搾汁し、樽に入れてから最低でも5年~8年経たないと売らないという、まったく商業主義に乗っておらず、こだわりの人柄に惚れ
ますます自然はワインの作り手に興味を持ったと話す。

このお店の売りである“ビオワイン”は全て安藤さんのセレクションだ。3年程前からインポーターさんとの会話や試飲を重ね、
味わいながら探求してきた。そんな安藤さんがワインを選ぶ基準としているのは作り手の人柄と土のエキスが染出ているもの。
自社輸入も行っており、今後は、他では飲めないスロヴェニアの自然派ワインも品揃えに加えて行きたいと語る。
これらのワインは日替わりで赤?白を8種ほどでグラス700円~楽しめる。ボトルでオーダーする場合はパートナーの
石川さんに直接好みと予算を伝えればいくつか候補を出してくれる。

このワインを合わせる料理は、イタリアやフランス郷土料理を中心とするワインに合うつまみやメイン料理。メイン料理は
付け合わせがたっぷりついて、食堂らしさが伺える(自家製パン300円、パテドカンパーニュ600円、根セロリとタンポポの葉のサラダ800円、牛肉のタリアータ1800円など)。
修行をつんだ菱沼シェフのこだわりの食材も日替わりで季節の野菜や
希少部位のお肉が出ることも。この店では自家製パンも好評でテイクアウトが出来るというのも嬉しい。

「自然派ワインのファンがもっと増えてくれて、気軽な町の食堂として広まってくれれば嬉しい、お手頃で
おなかいっぱいになる自分が行きたいお店にしたい」「いつでも来て座っていただけるように、広いカウンターは予約をとっていません。」
と話す安藤さんの言葉から世田谷のに根づいたお店づくりが感じられる。

ビオテカ
東京都世田谷区若林1-17-3シンシアフォーディーB101
電話03-6450-8494
月曜定休
12:00-14:00
18:00-25:00