<外食・中食 調査レポート> 成長する間食市場、チョコレートが伸びる  5人に1人はコーヒーと一緒に食べている

外食・中食市場情報サービス『CREST(R) *1』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役:トーマス・リンチ)は、この度、外食・中食市場において成長する間食機会の分析を紹介します。

消費者の節約志向が強まる中、外食・中食市場においては、朝食、昼食、夕食のメインの食事機会数が減少し、間食機会が成長を続けています。エヌピーディー・ジャパン(株)が提供する外食・中食市場情報サービス『CREST(R)』から、この成長する間食市場についての分析を紹介します。

■外食・中食市場では間食が成長を続ける
外食・中食市場全体における、間食(午前中の間食、午後の間食、夜の間食の計)の食機会数*2(=客数)の割合の推移をみると(図表1)、2016年第1四半期(2016Q1=2016年1~3月)から3四半期連続で間食機会が増加しているのが分かります。間食機会の増加をけん引しているのは、主にコンビニエンスストアとスーパーで、ドリンクを購入する間食機会が増えています。職業別では会社員の間食機会が増えています。

<図表1>間食機会数比率の推移
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エヌピーディー・ジャパンのフードシニアアナリストの東 さやかは、間食機会の増加には複数の要因が影響していると分析しています。「まず挙げられるのが、消費税増税や社会保険負担の増加など経済的要因により、消費者が節約志向を強め支出の調整をしたことです。より高い単価の食事機会を減らしたり、まとめ買いや安い商品購入を増やしたりすることで、間食機会が増加。また、間食機会増加に寄与が大きい会社員人口は増えており、自宅や勤務先の近くにCVS店舗が増えることでさらに購入機会が増加。2016年は例年に比べ気温が高かったこともドリンク購入を間接的に助長しました」と要因を分析します。

■成長する間食機会ではチョコレートの消費が伸びる
間食機会でよく食べられるメニュー、および成長率をみてみると(図表2)、コーヒーが圧倒的に高い出現率*3であることが分かります。直近1年の成長率では、麦茶が急成長しています。
フードでは、チョコレートが最もよく食べられていて、高い成長がみられます。
チョコレートは、機能性チョコレートや本格高価格帯チョコレートが人気で消費が伸びています。

<図表2>間食機会のメニュー出現率と成長率
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■人気のチョコレート、5人に1人はコーヒーと一緒に食べている
消費が伸びているチョコレートですが、何と一緒に食べたり飲んだりしているのかをみてみると(図表3)、面白い事実が分かります。なんと間食でチョコレートを食べている人の22.5%がコーヒーと一緒に食べているのです。これは、4~5人に1人がチョコと一緒にコーヒーを飲んでいると言い換えることもできます。

<図表3>間食のチョコレートとの食べ合わせ比率
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このチョコレートとコーヒーの組み合わせを訴求した最近のプロモーションとしては、ドトールコーヒーの「コーヒーがもっと美味しくなるドトール ブラウニー」や、チョコレート専門店「Minimal」と丸山珈琲のコラボ商品「コーヒー・ウィズ・チョコレートセット」などがあります。
成長する間食において、急成長するチョコレートと、圧倒的な出現率のコーヒーの組み合わせは、今後の商品戦略に重要な意味を持つといえるでしょう。

*1. CREST(R)
外食・中食市場において「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。(海外各国版もご用意)
詳細URL: http://www.npdjapan.com/service/food.html

*2. 食機会数
外食・中食を利用した延べ食機会(朝/午前間食/昼/午後間食/夕/夜間食)数。

*3. 出現率
100食機会あたりに各メニューが何%出現したかを表す。